【今ここに集中すれば、人生はうまくいく!】という本があります。
この本を最初に読んだ時、「これが人生の最終到達地点だ」とわたしは感じました。
私はこれまでの人生で、それなりに結果を出してこれたと思っていますが、その経験から導き出した結論は「結果は人を幸福にはしない」ということです。
今の世の中は、間違いなく結果主義だと思いますが、それで人々が幸せになれているかといえば、決してそうとは言えないと思います。
それにはちゃんとした理由があります。
この記事では、私が究極の書と崇めている【今ここに集中すれば、人生はうまくいく!】の内容も抜粋しつつ、本当に幸せな生き方についてお伝えしたいと思います。
この記事を書いている人
●海外バンドに加入後メジャーデビュー&国内チャート6週連続1位の経験アリ(現在YouTubeプロモ再生回数合計2億回)
●バンド脱退後帰国し、完全未経験の営業の世界で年間トップセールス獲得
その経験を基にお伝えします。
本記事の内容
究極の書籍【今ここに集中すれば、人生はうまくいく!】とは
まずはじめに、今回ご紹介する本の基本情報をお伝えします。
基本情報
この本は、もともとは海外の書籍で、脳科学者の茂木健一郎さんが翻訳されています。
スピリチュアルよりの内容のようで、脳科学的にも理に叶った内容だということです。
【今ここに集中すれば、人生はうまくいく!】の内容
日本語版のタイトル自体がこの本の結論になっていますが、一言で表現すれば、
今この瞬間に集中することで、結果も出るし、幸福にもなれる
というような内容の本です。
現代社会において、結果、そしてスピードは最も重要視されることです。
しかしこの本では、結果の事は一旦おいといて「プロセスに集中し、すべての工程をゆっくりていねいに行う」ということを推奨しています。
まさに逆説的ですが、その内容は非常に理にかなっており、結果を出しつつも、本当に幸せな人生を送りたいと願う人にとっては、まさに必読の書と言えるでしょう。
プロセス一生、結果は一瞬
何か大きな目標を掲げた場合、そのプロセスは多くの場合は年単位になります。
しかし、結果は一瞬です。
どちらが長いと言ったら、圧倒的にプロセスの方が長いわけです。
ですから、もし仮にプロセスが不安で苦しいだけのものであれば、人生のほとんどをそのような気持ちで過ごすことになります。
例えその結果成功したとしても、その喜びは一瞬のものでしかありません。しばらくすれば、また不安や焦りが襲ってくるのです。
誰もが称賛するような成果を残しているにも関わらず、薬物に手を出したりして不幸のどん底に落ちていく著名人の話を、みなさんも一度は聞いたことがあるかと思います。
結果が出た喜びの反動でどうしようもない不安感に襲われる。それを解決するために過剰なお酒や薬物に手を出す。まさに悪循環です。
本当の喜びはプロセスの中にある
もしあなたがこれまでに、「プロセス」に没頭した経験があればわかるかもしれませんが、本当に充実感があって喜びを感じることができるのはまさにその時だということです。
黙々とその作業に没頭する時、人間はすべての思考から開放されます。
まさに悟りの世界のような話なのですが、究極の至福というのは思考が消えた時にもたらされるからです。
この本の中には、そのような状態に自分を持っていくためのコツがいくつか挙げられています。
特にわたしがいいな、と思ったのが、
その作業に関わるすべての動作を意図的に「ゆっくりと行う」というもの。
目標達成を焦るがあまり、プロセスが雑になってしまうのはよくあること。そこをあえてスピードを落とし、慣れきったひとつひとつの動作にも細心の注意を払って行うようにする。
そうすることで、余計な思考が入り込む隙がなくなり、無思考の世界に入れるということなのです。
最高の結果はプロセス主義の先にある
プロセス主義を否定する声もあります。
いくらプロセスが大事と言ったところで、結果が出なければ意味がない、それではただの自己満足だ、という意見です。
しかし、この本の中にもある通り、実際には、プロセスに集中し無駄な思考に惑わされず努力を積み重ねた先に、最高の結果が待っているのです。
逆に、焦りにまみれて結果を急げば急ぐほど、実際には結果は遠のいてしまうのです。なぜなら、焦ることによって無駄な力みが生じたり、先にも述べた通り、プロセス自体が雑になってしまうからです。
ですから、とにかく大切なことは、ゆっくり丁寧なプロセスを存分に楽しむ事。
そのような上質なプロセスを積み重ねていけば、そのプロセスに幸せを感じられるだけでなく、最高の結果も得られるようになるのです。
プロセスがすべてだと悟ったわたしの体験
ここでは、わたしのこれまでの経験の中から、「プロセスこそ最も大切なものだ」と感じたエピソードを紹介します。
音楽編
私がギターを始めたのは16歳位だったと思います。その頃はとにかくギターに夢中になっており、やがてプロを目指すようになりました。
正直、その頃のわたしは、結果を求めすぎるあまり、そのプロセスを楽しむことが全く出来ず、焦りと不安に苦しみの中でなんとか戦っていました。あまりの苦しさに途中で諦めたかけたこともあります。
しかし、なんとか様々な紆余曲折を経て、わたしはメジャーデビューを果たすわけですが、その喜びは決して長くは続きませんでした。
そのバンドは、非常に運の良いことに、デビュー直後からチャート1位を獲得するようなバンドだったので、突然沢山の仕事が舞い込み大忙しでした。
当然、そのような状態になることが長年の夢だったこともあり、初めの内は有頂天でした。
ラジオや有線放送などでも自分のプレイが聴こえてきたり、デパートのCDショップのガラスの窓にデカデカとバンドの写真がプリントされていたり。
しかし、人間というものは悲しいことに、そんな状態にも慣れてしまうのです。その結果、だんだんと感覚が麻痺し、坦々と仕事をこなす日々に移行していきます。
ツアーバス内での長時間の移動や、昼夜逆転生活なども相まって、ただただ疲労を感じる毎日にわたしは辟易としてました。
そしてある日、このままではまずい、という感覚に襲われます。
大歓声の中、ステージに上がった瞬間その雰囲気とは裏腹に、自分の心が冷めきっていることに気付いてしまったのです。
こんなに華やかな世界に見を置くことができているのに、この感覚はなんだ?これがお前の夢だったんじゃないのか?
そんな大きな疑問に私は苦しみました。しかしその後も、その感覚が晴れることはなく、わたしはやがてこの世界を抜け出すことを強く望むようなりました。
「こんなのはおかしい。このままではおかしくなる。ただのクソ野郎になってしまう。」
そんな恐怖に駆られたのです。
そしてその後、私は手に入れたすべてを捨てる覚悟でそのバンドを脱退しました。
その時感じたこと、それが、あれだけ苦しみながらやってきて、辿り着いた喜びもつかの間、結局自分は全然幸せにはなれなかった、ということです。
プロセスも苦しくて、挙句の果てに、結果を得ても虚しくて。
わたしがこの経験から学んだことは自分にとっては衝撃で、その後立ち直るのに数年間を要しました。
営業編
バンド脱退後、いくつかの国に滞在した後、私は日本に帰国しました。最初に日本を出てから約7年後のことです。
その当時のわたしは、完全に目標を失っている状態で「結果なんて出したって意味ないからただテキトーに楽しく生きていけばいいや」という感覚を持っていました。
余った貯金を切り崩したり、適当にバイトをしたりしながら、休みの日はただただ飲み歩、そんな日々。
しかし、そのような目標の無い自墜落な状態でいることに危機感を感じたわたしは、気まぐれではありましたが友人の誘いを受け、とある営業の仕事に就くことになります。
正直、仕事はかなりハードで大変でしたが、また新たな目標が出来、わたしはイキイキと日々を送っていました。
目標はトップセールス。
とにかく、その頃はひたすらそこを目指し、自分なりに試行錯誤したり、先輩からも教わったりしながら忙しい日々を送っていました。
もちろんそう簡単にはいきませんでしたが、それがまた自分にとってはゲームのようで、仕事でありながらそのプロセスを楽しんでいたのです。
その感覚は、音楽で成功を目指していた時とはまた違ったものでした。
そして、入社から数年の時を経て、ついに年間トップセールスを獲得することになります。
この時は本当に嬉しかったです。
ただ、その一瞬の喜びの中で、ふと気がついたことがあります。
トップを獲ったことは嬉しい。しかし、本当の意味で喜びを感じる事ができるのは、まさにそのプロセスに夢中になっている時なんだと。
必死に試行錯誤し、時に、その目標のことすら忘れて作業に没頭するまさに時こそ、本当の喜びがもたらされるんだと。
「目標」は最高の喜びが得られる「プロセス」を作り出すためのもの
わたしが、これまでの人生の経験の中で学んだことを学んだ事は以下のような事です。
メモ
- 目標を持つことは大切。生きる意味を与えてくれる。
- 結果にこだわり過ぎると、そこに焦りが生まれ、目の前の幸せを逃す
- 結果が出たから幸せになれるわけではない
- 本当の喜びはそのプロセスの中にある
- 人間はただただ目の前の事に没頭するする時、無上の幸福感を味わうことができる
究極レベルの悟り、となれば、もしかしたら「目標」というものすらも必要がないのかもしれませんが、別に私がそこを目指す必要はまだないのかなと思います。
やはり、目標は必要です。
目標を立てることによって、そこにプロセスが生まれます。
今回ご紹介した「今ここに集中すれば、人生はうまくいく!」は、そのプロセスとの向き合い方について、多くのことを教えてくれます。
もし今あなたが、なにかしらの目標があって、多少なりとも苦しみを感じているんのだとしたら、この本を読んでみることをおすすめします。
きっと、数多くのヒントを得ることができるはずです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。